日本人が想像する以上に、主食を米とする国は多い。また中国人が世界中で生活している影響もあり、意外と醤油などの調味料を買うことも容易だ。今回は、中米で食べた料理をいくつか紹介したい。
セビーチェ(Ceviche)
まず初めに紹介する料理はセビーチェだ。中南米ではよく食べられており、もともとはペルーやメキシコの料理とのこと。魚介類をぶつ切りや薄切りにし、柑橘類の絞り汁や調味料を入れて作る。日本でもカルディなどのお店でセビーチェの素を買うことができるので、食べたことがない人は一度作ってみてほしい。
コスタリカでは生の魚を食べると言うと驚かれることが多いが、セビーチェはコスタリカ人もよく食べている。店や国によって味付けに工夫がされているので、いろんな国で食べ比べるのが楽しい。
家でセビーチェを作るなら——スパイス調合のハードルが意外と高いので、シーズニングを使うと一気に再現度が上がる。レシピ本があるとペルー流・コスタリカ流の食べ比べも楽しめる。
ガジョピント(Gallo Pinto)
ガジョピントはコスタリカ(近隣諸国も)では、ガジョピントと呼ばれる料理が有名だ。炊いたご飯に煮豆(主に黒豆や赤豆)を混ぜて、香辛料やソースで味を整えて作る。平たく言うと、中米の赤飯だ。コスタリカでは朝食としてよく食べられている。
日本でも作れるので、気になる人はぜひ。
ガジョピント — 作り方
- ごはん
- 黒豆(缶詰でOK)
- パクチー
- ニンニク
- パプリカ
- 玉ねぎ
- セロリ
- ニンニク・パプリカ・玉ねぎ・セロリを塩胡椒しながら炒める
- 炒めた野菜にごはんと黒豆を投入する
- Salsa Lizano で味を整える
- 最後にパクチーを乗せて完成
※ Salsa Lizano はコスタリカの伝統ソース。入手が難しい場合はオイスターソース+カレーパウダーで代用できる。黒豆は缶詰が便利。
ライス&ビーンズ(Rice & Beans)
ライス&ビーンズもガジョピント同様に米と豆を使う料理だが、お米を炊く際にココナッツミルクを使用するのが大きな違いだ。主にカリブ海側の町で食べられており、ガジョピントより甘めに仕上がる。
しかし、ライス&ビーンズはジャマイカなどのカリブ海料理だ。なぜコスタリカのカリブ海側の地域で主に食べられているのだろうか?これを紐解いていくと、コスタリカの歴史と人種差別の問題に深く繋がっていく——食の背景には、思いのほか重い歴史が刻まれていた。
中米の食は思っていたよりずっと豊かだった。米と豆という単純な組み合わせが、国や地域によってこれほど異なる顔を持つとは。
旅をすると食べ物の見方が変わる。
食の背景情報
※本セクションは公開情報をもとに編集者が補足したものです。
ガジョピントの起源
- 意味: gallo = 雄鶏、pinto = まだら模様。米と黒豆/赤豆の混ざった見た目から
- 地域差: コスタリカは黒豆ベースが多く、ニカラグアは赤豆中心。両国でレシピ論争が続く
- ソース: コスタリカでは「サルサ・リサノ(Salsa Lizano)」と呼ばれる発酵野菜ソースをかけるのが定番
- 朝食: 卵・チーズ・トルティージャ・コーヒーと組み合わせた「Desayuno Tico」が国民食
セビーチェ(Ceviche)
- 起源: ペルー発祥が定説、紀元前のモチェ文化期から類似料理の記録あり
- コスタリカ式: 主に白身魚(ティラピア・コルビナ等)、ライム・赤玉ねぎ・パクチー
- 食べ方: ソーダクラッカーまたはトスタダ(揚げトルティージャ)と一緒に
ライス&ビーンズとカリブ海食文化
- ココナッツミルク米: ジャマイカ料理のリンゴ派生、19世紀後半の鉄道建設・バナナ農園労働でジャマイカ系移民がカリブ岸(リモン州)に定住
- 歴史的背景: 1907年のリモン鉄道完成後もカリブ岸の移民は1949年憲法改正までセントラルバレーへの移動が制限されていた(人種隔離政策)
- 言語: リモン州ではメキレシュ(Mekatelyu)と呼ばれるカリブ英語クレオールが今も話される

