← 一覧に戻る

イチローズモルト&グレーン ワールド ブレンデッド ウイスキー(White Label)は、埼玉県秩父市のベンチャーウイスキー(秩父蒸溜所)が手がけるレギュラーボトル。創業者の肥土伊知郎(あくと・いちろう)の名を冠したシリーズで、White Label はその顔となる定番だ。

秩父蒸溜所は2008年稼働、日本のクラフト蒸溜所ブームの先駆け。シングルモルト「秩父」は世界のオークションで高値が付く一方、White Label はもっと普段使いの位置にあって、世界の蒸溜所から仕入れたモルトとグレーンに、秩父原酒をキー・モルトとして加えた構成になっている。

イチローズモルト&グレーン ホワイトラベル
イチローズモルト&グレーン ホワイトラベル。葉のグラフィックが目印。

世界5か国の樽 + 秩父をキーに

公開情報によれば、ホワイトラベルはスコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダの原酒に、日本の秩父原酒を加えた5か国のモルト・グレーンを組み合わせたワールドブレンデッド。アルコール度数46%、ノン・チル・フィルター。

ノーズはバニラとシリアル、洋ナシ、ほのかなウッドスモーク。口に含むとハチミツ、トフィー、後半に秩父らしいオレンジピールと木のスパイス。フィニッシュは中程度で、グレーン由来の甘みとモルトの厚みが丁度いいところで止まる。46度のため、ストレートでもボディがしっかり残るが、ロックや薄いハイボールでも崩れない。「飲みやすい・けれど安くない深み」を持たせたブレンディングの腕前が分かる一本。

秩父というブランドの底上げ

秩父蒸溜所のシングルモルトは、もはや個人で気軽に手が出る価格帯ではない。しかしWhite Label は5,000〜7,000円台で安定的に流通しており、秩父原酒の「片鱗」を妥当な価格で味わうための窓口として機能している。日本のクラフトのブレンディング力を試したい人には、最初の一本として推薦できる。

秩父はシングルモルトで世界の頂点を目指しているが、ホワイトラベルは「家でちゃんと飲めるイチローズ」というポジションを引き受けている。これを開けてから本流のシングルモルトに進むのが、現実的な順路だと思う。

ベンチャーウイスキー / 秩父蒸溜所

2008年稼働、日本のクラフトの旗手

埼玉県秩父市。創業者の肥土伊知郎は元・羽生蒸溜所オーナー一族の出身。2004年に父祖の蒸溜所を失った後、2007年にベンチャーウイスキーを設立、2008年に秩父蒸溜所が稼働した。

イチローズモルトの構成

「カードシリーズ」と呼ばれる羽生蒸溜所の旧原酒(ジョーカーまで完了)、シングルモルト「秩父」、リーフラベル系(Mizunara Wood Reserve など)、そして本記事の Malt & Grain ホワイトラベルというラインナップ。

第二蒸溜所

2019年、秩父市内に第二蒸溜所が稼働。生産能力を5倍以上に拡大し、長期熟成のための原酒を確保している。

正規流通でAmazon.co.jpで安定的に入手可能。

参考リソース

※ 本記事はAmazonアソシエイトリンクを含みます。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。