← 一覧に戻る

2022年8月の北海道車旅で、ニッカウヰスキー余市蒸溜所に立ち寄った。竹鶴政孝が1934年に大日本果汁(後のニッカ)を創業し、北海道余市町を選んだのは、スコットランド・キャンベルタウンに似た気候と、良質な水・ピート(泥炭)が得られるからだ。蒸溜所の見学は無料で、敷地内のショップには「ここでしか買えない」限定ボトルが並んでいる。せっかく来たのだから、と3本買って帰った。

余市蒸溜所までの道中とその日の流れは 北海道車旅 Day2(積丹・余市) に書いた。今回はその時に買って帰った3本を、自宅で開けて飲んだ感想をまとめる。

余市蒸溜所限定 ブレンデッドウイスキー
余市蒸溜所限定 ブレンデッドウイスキー 700ml 40%。ここでしか買えない一本。

余市蒸溜所限定 ブレンデッドウイスキー 700ml 40%

蒸溜所のショップでしか売っていない限定ブレンデッド。中身は余市モルト・宮城峡モルトとグレーンのブレンドと案内されていて、樽感がしっかり残っているわりに飲みやすい。ピートは控えめで、麦芽の甘さとシェリー樽由来の奥行きが先に来る。価格は当時で3,000円台前半だったと記憶している。

割って飲むには勿体ない、ストレートかロックで愛でる類のボトル。2022年訪問時は普通に棚に並んでいたが、ジャパニーズウイスキー人気の高まりで、近年は入手難度が上がっているという話も聞く。

シングルモルト余市 PEATY&SALTY / WOODY&VANILLIC / SHERRY&SWEET 180ml×3本

シングルモルト余市 3本セット
シングルモルト余市 飲み比べセット。樽違いを横に並べて飲める贅沢。

これも蒸溜所限定の飲み比べセット。PEATY&SALTYはピーテッド麦芽由来のスモーキーさと、海風で熟成された塩気が前面に出る。余市らしさを最も体感できる一本。WOODY&VANILLICはバーボン樽系のバニラ・ココナッツ感が強く、甘く滑らか。SHERRY&SWEETはシェリー樽長期熟成の濃いドライフルーツ・チョコレート感。

3本を同時に並べて飲むと、同じ蒸溜所のモルトでも樽次第でこれだけキャラクターが変わるのか、と素直に感心する。180mlずつなので「気軽に開けて気軽に空ける」サイズ。ウイスキーの熟成樽による違いを学ぶ教材として、これ以上ない構成だと思う。

ニッカ ピュアモルト Red & Black 各500ml

ニッカ ピュアモルト Red Black
ニッカ ピュアモルト Red & Black。一度市場から消えた世代を蒸溜所で見つけた。

ニッカ ピュアモルト Red と Black は、もともとブラックニッカの兄弟分として長く売られていた定番品で、一度終売になった後にラベルや仕様を変えて復活した経緯のあるシリーズ。当時の余市蒸溜所ショップに普通に並んでいたので、流れで買い足した。

Redはモルトベースで甘く飲みやすく、Blackはピートのスモーキーさが立つ硬派な作り。ハイボールにすると違いが分かりやすい。Red は炭酸の甘さが膨らみ、Black は燻製食品と合わせるとぐっと締まる。中庸ではない、輪郭のはっきりした2本。

余市蒸溜所は単なる工場見学スポットではなく、ジャパニーズウイスキーの歴史そのものだ。竹鶴政孝が「日本でスコッチ品質のウイスキーを作る」と決めて選んだ土地、その水と空気で熟成された酒を、その場で買って持って帰る——蒸溜所限定ボトルの最大の付加価値は、味よりもこの「土地ごと持ち帰る感覚」かもしれない。

余市蒸溜所メモ

アクセス

JR余市駅から徒歩約3分。札幌から車で約1時間。小樽からだと約30分。北海道車旅の途中に組み込みやすい立地。

見学

無料の自由見学が可能(事前予約推奨の時期もあり)。蒸溜棟・乾燥棟(キルン塔)・旧竹鶴邸など、創業期の建物が国の登録有形文化財として現役で残っている。

限定ボトルの入手

ショップ販売は基本的に来訪者限定。通販はなく、人気品は早い時間に売り切れることもある。タイミング次第ではテイスティングカウンターで原酒を有料試飲できる。

蒸溜所限定品は通販で見つけにくいが、代表銘柄はAmazonで入手可能。鶴 17年や定番シングルモルト余市は記事の延長で楽しめる。

参考リソース

※ 本記事はAmazonアソシエイトリンクを含みます。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。