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国際通貨基金(IMF)は2026年5月21日、アルゼンチンとの拡大信用供与取極(EFF)の第2次審査を終えました。同じ日に2026年の4条協議もまとめています。470億ドルを超える支援が機能しているかを問う外部評価として、この結果には注目しておく価値があります。

プログラムの骨格

IMF理事会がこのEFFを承認したのは2025年4月11日。規模は約210億ドル(SDR換算で152.67億SDR、クオータの479%)、期間は48カ月。IMFの歴史でも最大級です。求められた柱は三つ。財政黒字の維持、為替の柔軟化(外為規制の撤廃)、そして外貨準備の積み増しです。

為替改革の現在地

ミレイ大統領はドル化(ペソを廃してドルを法定通貨にする)を掲げて2023年末に当選しましたが、就任2年余りの今もドル化は実現していません。2025年のIMFとの合意を受けて、路線は「段階的な為替自由化」へと寄りました。2026年の初めから、中央銀行はペソの変動幅をインフレに連動させて広げる仕組みを入れ、外為規制の多くを撤廃しています。長期の目標は、ペソとドルが並んで市場が選ぶ「自由通貨競争」への収束で、IMFはこれをペルーやウルグアイに近い制度として評価しています。

数字が語る成果

インフレの急落は目を引きます。ミレイ就任前に月12.8%だった物価上昇率は、2025年末には2.1%まで下がりました。年率では2025年11月時点で31.8%と、7年以上ぶりの低さです。2023年末に200%を超えていたことを思えば、数字だけ見れば劇的です。外貨準備も増強が進み、IMFは2026年に純準備を少なくとも80億ドル積み増すよう求めています。

残る痛み

「インフレを下げた」という成果の裏で、景気の痛みが積み上がっています。年金や社会保障の実質的な目減り、公共サービスの縮小、企業整理に伴う失業——いずれも財政健全化が処方する副作用です。2026年の実質GDPは3%超の成長が見込まれていますが、格差や貧困の回復には時間がかかります。第2次審査で改革の「前進」は認められました。けれど10月の中間選挙が近づくなか、政権が規律を保ち続けられるかどうかは、まだわかりません。

「模範例」と評される改革の真価は、数字が改善した先で、暮らしが戻るかどうかで問われる。

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参考リンク

※ 本記事は公開情報をもとにした筆者の解説・私見です。最新の数字・日程・手続きは各国政府や一次情報でご確認ください。引用は最小限とし、出典を明記しています。