レオンを離れる前日、一人でバスに乗って向かったのはチチガルパ——中米を代表するラム酒ブランド「Flor de Caña(フロル・デ・カーニャ)」の工場がある町だ。
Flor de Caña とは
「Flor de Caña」はスペイン語で「サトウキビの花」を意味する。乾燥期に刈り取ったサトウキビのモラセス(糖蜜)を原料に、ホワイト・オーク樽でじっくり熟成させたラム酒だ。工場の設立は1890年。樽の製造から世界への輸出まで、すべての工程をここで担っている。
工場に着くと、ちょうど約15人のツアーグループが出発するところだった。ニカラグア人の女性スタッフが案内してくれた。かつては列車で原材料を運んでいたこと、今では世界中に輸出されていること——歴史の深さに圧倒される。
20年物の衝撃
正直に言うと、もともとラム酒はそれほど好きではなかった。でも試飲で出てきた20年物のFlor de Cañaは別物だった。
グラスに注いで軽く回すと、液体がゆっくりとグラスを伝う。熟成年数が上がるほど粘度が高くなる——それが熟成の証なのだと教えてもらった。口に含むと、甘みとスモーキーさが複雑に絡み合って、いつまでも余韻が続く。
ラム酒を好きじゃなかった自分が、工場を出る頃には「これは買って帰らないと」と思っていた。20年物は値が張るが、一度は飲んでみてほしい。
日本でも Flor de Caña は買える——Amazon.co.jp ではエントリーの7年から、ブランドを代表する12年、ギフト級の18年まで揃う。樽熟成による粘度と余韻の違いを、3本飲み比べると工場の試飲ルームの感覚に近づける。
この翌日、エルサルバドルへ向かうバスに乗り込んだ。ニカラグアのラム酒の余韻を胸に。
旅行ガイド(一般情報)
※本セクションは公開情報をもとに編集者が補足したものです。最新は公式・現地ツアーオフィスでご確認ください。
ニカラグアラム酒の歴史
- 背景: 16世紀以降スペイン人が中米にサトウキビを持ち込み、糖蜜(モラセス)からラム酒が生まれた
- ニカラグア: 火山灰土壌と乾湿の明確な気候がサトウキビ栽培に適し、19世紀後半から本格的な蒸留所が稼働
- 輸出産業: 中米のラム酒は現在カリブ・欧米市場に広がり、ニカラグアは品質志向の代表産地のひとつ
Flor de Caña 基礎知識
- 創業: 1890年、ニカラグア西部チチガルパに設立。Pellas家が5世代にわたり経営
- 原料: 自社農園のサトウキビ糖蜜。サン・クリストバル火山の地熱蒸留・天然濾過を採用
- 熟成: 標高100m以下の高温多湿環境で、アメリカン・ホワイトオーク樽(バーボン樽)を再利用
- ラインナップ: 4年・5年・7年・12年・18年・25年の年数表記。年数は最低熟成年
チチガルパへのアクセス
- 場所: ニカラグア西部チナンデガ県、レオンから北西へ約45km
- 交通: レオンのバスターミナルからチチガルパ行きの乗合バスで約1時間。タクシー貸切も可
- 工場見学: 蒸留所「Compañía Licorera de Nicaragua」では事前予約制のツアーあり。試飲込みで2〜3時間
- 注意: 工場までの徒歩アクセスは難しいので、バス停からのモトタクシーやUberの利用が現実的
参考リソース
今回訪れた場所
1
Flor de Caña蒸留所
Chichigalpa, Chinandega, Nicaragua / アクセス:レオンからバスで約1時間。工場見学ツアーあり(要予約)
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