中南米の政治・経済・社会・保健医療福祉などを、現地の一次情報をもとに、翻訳ではなく事実と出典を重視して解説します。

5月31日の第1回投票で右派デ・ラ・エスプリエリャが43.7%、左派セペダが40.9%。差は2.8ポイントで、6月21日の決選投票へ。分散票の行方を解説する。

ペルー大統領選の決選投票は開票96%でサンチェスが約2万6千票差でフジモリをリード。逆転の余地を残したまま、9日朝も確定していない。南北に割れた票の地図を読む。

ボリビアで5月初旬に始まった抗議運動が6週間を超え、賃上げ要求は大統領退陣要求へと変質した。封鎖は9県のうち6県に広がり、議会は軍の出動を認めた。封鎖が医療を止めた現実を解説する。

ペルーで6月7日、大統領決選投票が行われた。保守派のケイコ・フジモリと左派のロベルト・サンチェスが接戦を演じ、開票が続く。ラテンアメリカの右傾化と、フジモリ家三世代の政治の系譜、そして有権者の五人に一人が棄権を示唆した分極化を解説する。

第1回投票(5月31日)で右派の弁護士デ・ラ・エスプリエリャが43.7%で首位、ペトロ大統領が後継に指名した左派セペダ(40.9%)と6月21日の決選投票へ。下馬評を覆した結果と、医療・社会保障改革の行方を現地報道をもとに解説する。

2025年12月の決選投票で右派のホセ・アントニオ・カストが58%で勝利し、2026年3月に就任した。独裁以降で最も右寄りの政権が、移民と治安の強硬路線を掲げる。チリの右傾化が社会政策に何を意味するかを現地報道をもとに解説する。

メキシコ中央銀行(バンシコ)は5月7日、政策金利を0.25ポイント引き下げ6.50%とした。2022年4月以来の最低水準で、理事5人中3対2の接戦。2024年3月に始まった緩和サイクルが事実上終わりを迎えた局面を解説する。

6月2日、トランプ政権がブラジル製品に25%の新関税を課す方針を打ち出した。「不公正な貿易慣行」を名目に挙げるが、背景にはボルソナーロ元大統領の訴追をめぐる政治的な対立も漂う。経済と政治が交差する関税の論理と、ブラジルの「中国という出口」の両義性を解説する。

インフレは31%まで低下し2018年以来の水準、財政は14年ぶりの黒字。ミレイ政権の「成果」が並ぶ一方貧困率の改善は統計上の効果という指摘もある。緊縮が社会保障に与える影響を、現地報道をもとに解説する。

ボリビアが40年で最悪とされる経済危機に直面している。外貨準備は2014年の151億ドルから31億ドルへ激減、ドル不足と燃料危機が暮らしを直撃する。閣僚が辞任し、パス大統領の退陣を求める抗議が続く。資源依存の崩れ方を現地報道をもとに解説する。

5月21日、ホンジュラス北部コロン県でアフリカンパーム農園の労働者少なくとも20人が射殺された。警察の制服を着た武装集団による犯行で、背後には長年の土地問題がある。

米国務省が6月5日、ブラジルの二大犯罪組織PCCとコマンド・ヴェルメーリョを外国テロ組織(FTO)に指定した。ブラジルの団体がリストに載るのは初めて。指定の即効性とルーラ政権の反発、企業のコンプライアンス・リスク、そしてテロ指定が現場の犯罪抑止に直結するのかを解説する。

エクアドルは2025年に殺人率10万人あたり51件と過去最悪を記録、中南米で最悪の水準が続く。ノボア大統領は非常事態・夜間外出禁止・米国との合同作戦で対抗する。強硬策の現在地を、現地報道をもとに解説する。

ハイチでは2024年から2025年末までにギャング絡みの暴力で1万1千人超が死亡した。ケニア主導の治安支援部隊は2026年3月に撤収し、国連が後押しする新たな「ギャング鎮圧部隊」が引き継ぐ。国家機能の崩壊と国際介入の限界を現地報道をもとに解説する。

3月7日、トランプ大統領が中南米・カリブ海17カ国を集めて対カルテル連合「シールド・オブ・ジ・アメリカス」を発足させた。だがブラジル・メキシコ・コロンビアは欠席した。底流にある対中国を読む。

パナマ最高裁が香港系CKハチソンの港湾運営権を違憲と判断した。中国は報復としてパナマ籍船の拿捕に動き、3月だけで約70隻が止められた。米中の綱引きの縮図を解説する。

チリで3月、政権移行期の表舞台を一本の海底ケーブルが占拠した。中国国有企業が計画する香港—バルパライソ間の光海底ケーブルをめぐり、米国がチリ当局者のビザを取り消し、新旧大統領の引き継ぎ会談はわずか22分で決裂。輸出依存の小国が「中国か米国か」を迫られる構図を解説する。

関税、ベネズエラのマドゥロ拘束、パナマ運河の「取り戻す」発言——2026年、トランプ政権の対中南米政策が地域を揺さぶっている。力で押す外交の現在地を、現地報道をもとに整理する。

石油に沸くガイアナの国土の約3分の2を占めるエセキボ地域をめぐり、ベネズエラとの領土紛争が国際司法裁判所(ICJ)で争われている。2026年5月に口頭弁論が開かれ、ガイアナは1899年の国境画定の有効性を主張した。石油と主権と国際法が交差する紛争を解説する。

ブラジル政府は5月27日、アマゾンを縦断するBR-319号線の整備に7500万ドルを投じると発表した。環境保護計画も同時に示したが、環境団体は懐疑的だ。COP30を今秋に控えたブラジルの矛盾を解説する。

エクアドル国会が2月26日、鉱業セクター強化のための法律を賛成77・反対70の僅差で可決した。環境ライセンスを「簡略認可」に置き換える内容で、環境団体と先住民族組織が反発。IMFとの取り決めを背景に、外資誘致と環境保護がぶつかる現場を解説する。

2025年11月、初めてアマゾンで開かれた気候会議COP30。化石燃料の段階的廃止も森林保護のロードマップも最終文書から外れ、会議の数日後にはブラジル議会がアマゾンの保護策を緩めた。理想と現実のずれを、現地報道をもとに解説する。

アルゼンチン・ボリビア・チリの「リチウム・トライアングル」が、脱炭素時代の鉱脈として世界の争奪戦の的になっている。チリではコデルコとSQMが2060年までの共同事業を立ち上げた一方、塩湖周辺の先住民コミュニティには亀裂も走る。資源と環境と人権の交差を解説する。

米軍作戦でマドゥロが拘束され、ベネズエラは外部統治下に置かれた。崩壊した医療制度を政治の強制的な転換が立て直せるのか、医学誌ランセットが問う。

米国際開発庁(USAID)は2025年に5300件超の助成金・契約を終了させ、失われた資金は総額270億ドルに上る。ランセット誌の論考をもとに、ラテンアメリカの公衆衛生研究が抱える構造的な依存と、その先の問いを解説する。

汎米保健機関(PAHO)が中南米・カリブの長期ケアに関する政策ブリーフを公開した。65歳以上の約14.4%・計800万人が日常的な支援を要し、その約7割を家族内の女性が無償で担う。家族頼みの介護が構造的な限界に達しつつある現実を、障害政策・社会保障の視点から解説する。

中南米の「国家ケアシステム」は誰かの発明ではない。フェミニスト経済学が無償ケアを可視化し、CEPALが地域アジェンダに育て、ウルグアイが最初に制度化し、IDBやPAHOが推進した——20年の系譜をたどる。

2026年、中南米では障害者の所得保障が正反対の方向へ動いています。アルゼンチンは非拠出制の障害年金を絞り込む改正案、メキシコは憲法レベルで権利保障を強化。補装具・障害政策の視点から、その意味を解説します。

コロンビアの医療制度が崩れかけている。医療保険を担うEPS28社のうち15社が破綻寸前、加入者は3,000万人超。改革法案は6月20日に会期切れ。継続的なリハビリや補装具支給を頼る障害のある人への影響を、補装具研究の視点から解説する。

中南米でいま、子ども・高齢者・障害のある人のケアを家庭(特に女性)の無償負担から、国が支える「ケアシステム」へ変える動きが広がっている。CEPALの「ケアの社会」という新しい枠組みと、その意味を解説する。

ケアを国の仕事にする形はひとつではない。法律で全国システムをつくるウルグアイとチリ、街にケアの拠点を張りめぐらせるボゴタ。中南米で先を行く三つの実例を見ていく。

米州では2024年にデング熱が約1,300万件と過去最多を記録し、2025年も440万件超・死者2,207人を数えた。2026年は前年比で大きく減ったが、4つの血清型が同時に流行し、気候変動が蚊の生息域を広げる。流行の波と保健システムの備えを、補装具・障害政策を見てきた立場から解説する。

6月11日に開幕するFIFA2026ワールドカップにハイチが出場する。1974年以来52年ぶり。代表は予選全試合を国外で戦い、本拠地のスタジアムは武装ギャングに制圧されたままだ。

ブラジルの6月はフェスタ・ジュニーナの季節。カンピナ・グランデの「世界最大のサン・ジョアン祭」は6月5日に開幕し33日間続く。352万人の来場、フォホーの音色、ワールドカップと重なる2026年の6月を解説する。

2026年FIFAワールドカップが6月11日、メキシコシティで開幕する。メキシコは1970年・1986年に続く史上初の3回開催国に。開幕式の顔ぶれと「3度目」の意味、そしてスポーツの祝祭と市民生活のあいだの温度差を、中南米の今と重ねて解説する。

2026年2月、スーパーボウルのハーフタイムショーをプエルトリコのバッド・バニーが飾った。ラテン系ソロ初のヘッドライナー、ほぼ全編スペイン語、視聴者1億2,820万人。なぜこの15分が文化的な事件だったのかを、スペイン語を学ぶ立場から書く。

ペルー・リマの日系(ニッケイ)料理店「マイド」が、世界のベストレストラン2025で世界一に輝いた。日本の技法とペルーの食材が出会うニッケイ料理は、移民の歴史が生んだ食文化だ。日本と中南米をつなぐこの一皿の意味を、両方を旅した立場から書く。